交通事故で加害者の場合は治療費はどうなりますか?
2026年03月07日 19:33
交通事故の加害者とされる側でも、治療費の全額が必ず自己負担になるとは限りません。
被害者側にも過失があれば自賠責保険から補償を受けられるほか、加害者自身が加入している人身傷害保険などから補償を受けられることもあります。
交通事故でけがをした加害者の治療費を誰が負担するかは、被害者との間の過失割合や、保険の加入状況などによって決まります。
過失割合10対0の場合、原則として治療費の全額が加害者の自己負担
交通事故について加害者に10割の過失がある場合は、原則として、治療費を含む損害の全額が加害者の自己負担となります。
過失割合が10対0の場合、被害者は一切損害賠償責任を負いません。
被害者が加入している自賠責保険や任意保険も、被害者自身が負う損害賠償責任をカバーするものなので、被害者に損害賠償責任が生じないケースでは保険金を請求することができません。
被害者にも過失がある場合は、被害者の自賠責保険から治療費の支払いを受けられる
交通事故について、被害者側にも何らかの過失がある場合(過失割合が9対1、8対2などの場合)には、被害者が加入している自賠責保険から治療費の支払いを受けることができます。
自賠責保険から支払われる保険金は、請求する当事者に重大な過失がある場合には、下表の割合による減額がおこなわれます。
請求する当事者の過失割合
減額割合(後遺障害・死亡)
減額割合(傷害)
7割未満
減額なし
減額なし
7割以上8割未満
2割減額
2割減額
8割以上9割未満
3割減額
2割減額
9割以上10割未満
5割減額
2割減額
治療費は「傷害」による損害に含まれます。
したがって、加害者の過失割合が7割以上10割未満であれば、積算した傷害による損害額(120万円以上となる場合は120万円)から2割減額されます。
加害者の過失割合が7割未満であれば、保険金の減額はおこなわれず、積算した傷害に係る損害額(120万円以上となる場合は120万円)の全額を受け取ることができます。
ただし、傷害による損害額が20万円未満の場合は減額がおこなわれません。
また、減額によって20万円以下となる場合には、20万円が支払われます。
なお本来であれば、交通事故によって加害者が受けた治療費などの損害は、過失割合に応じて被害者または任意保険会社に支払いを請求できます。
しかし、自賠責保険から支払われた保険金額は、被害者や任意保険会社に対して請求できる金額から控除されます。
自賠責保険の補償が比較的手厚いので、被害者や任意保険会社に対してさらに治療費を請求できるケースは少ないでしょう。
人身傷害保険などに加入していれば、過失割合にかかわらず治療費がカバーされる。
交通事故の加害者が人身傷害保険などに加入していれば、自らの過失割合にかかわらず、その保険から治療費などをカバーする保険金を受け取ることができます。
自賠責保険の保険金は、過失割合が10割の場合は受け取れず、過失割合が7割以上の場合は減額されてしまいます。
これに対して、人身傷害保険などの保険金は、過失割合にかかわらず減額されないのが大きなメリットです。
ご自身の加入している保険の内容を問い合わせるなどして、治療費の補償として利用できる保険に加入しているかどうかを確認することをお勧め致します。
長文になりましたが、今回の内容はここまでにしておきます。
何かご不明な点がありましたらお気軽にご相談下さいませ。
高砂市で交通事故治療に特化した夜23時まで治療受付
ふじい整骨院・鍼灸治療院 院長 藤井 富